2009年7月アーカイブ

 

溢れる情報社会の中で、消費者が無数の情報を手にし、知恵をつける個々の感性も豊かになり

何が付加価値になるかは捉えるのが非常に難しい時代になっています。


「答えのない時代」といわれるいま、私たちが顧客に出来る事は?

 

今回の現場ドキュメントでは、ある企業で行った実態把握調査の中から「見えてきた現実」をご紹介いたします。

 

■顧客アンケートの実施

・会社の認知度
・商品、サービスについて
・企業活動に対する評価
・全般的な評価  

  

など、上記の細かい調査項目をお得意様に承諾を得て、実施しました。
回収結果には、顧客の率直な意見が並び、それを資料とし、自分を知る材料として使用させていただきます。

 

~顧客の生の声から見えてきたものは~

・顧客に対する対応能力
・顧客が必要とする提案力、行動力等の営業姿勢
・顧客の先行きに対する先見性

 

など、さまざまでした。

しかし、これらはデータであり、一つの定量分析でしかありません。

『定量と定性の隙間に問題がある』OBT協会では、ここから自らが何に気付き、それらをどう問題として捉えられるか
いかに自分の事として受け入れられるか、に力を入れてトレーニングを行います。

現実逃避・危機感の欠如からは潜在需要を掘り起こすことはできません。
自己を知り、会社の置かれている立場をどれだけ理解・把握し、危機として捉えられるか。
これこそが、個々の顧客に対しての提案・行動=付加価値へとつながるのではないでしょうか?

 

今回のトレーニングでは、かなり多くの受講者の方が、会社の現状に危機感を覚え、積極的に議論がなされていました。

議論から、また新たな気付きが生まれ、今までの自分本位な考えから、顧客本位の考え方へ、そして、それが行動の変容へ・・・


今回の"この人に聞く"の壱番屋の浜島様も"お客さまの声"をとても大切ににされていました。

ただ、『お答できるもの』『お答できないもの』をはっきり区別されていました。

それは、点を見るのではなく、会社としてのトータルの『食としての価値』を明確に持たれているからなのではないでしょうか。


それには、企業の強み・弱みとトコトン向き合うところから始まります。


 

キーワード : 組織リスク、組織リスクマネジメント、企業不祥事

【事例】 : 組織の不祥事をマネジメントする

 

 見渡せば、世の中には物やサービスが溢れています。

店舗へ行かずとも欲しいものや情報が手に入る時代となり、企業としての闘い方が

変化してきていることは疑いようがありません。

消費者の目は肥え、見る目はますます厳しくなってきています。

このような中でどう生き残っていくのかは、全ての企業の課題ではないでしょうか。

 

OBT協会が目指す教育の領域は

"人財の考え方の変革と行動の変容を通じて企業の競争力強化を図る" というものです。

現状を打破し、新しいものを生み出していく為には、何かを変えていかなくてはいけません。

 

何か とは何なのでしょうか。 その何かを変えるとはどういうことなのでしょうか。

 

今回はある企業で実施されました"会社を変える会議"と称されたトレーニングを通じ

この問いを考えていきたいと思います。

 

本トレーニングは、「生き残りをかけて会社を変えていきたい」という経営者の熱い想いから始まりました。

次世代を担う人財に、我が社を変える為の主体的な関わりを求めています。

 

今回、「この人に聞く」のブログにて株式会社壱番屋の社長浜島様にインタビューをさせて頂きましたが

その中で浜島様はこうお話されています。

 

"倒産廃業を引き起こすリスク要因には何があるかと考えたら、最も大きいのは食品の事故なんです"

 

このことから、浜島様は品質保証部を強化されました。

各部門での監査実施や情報の一元管理と発信から全社への浸透、労務管理に至るまで

リスク要因であると考えられる事象に徹底的に取り組まれています。

まさに、生き残っていく為の施策のひとつなのではないでしょうか。

 

今回は、このように組織が抱えているリスクとその原因や対処法を学ぶ中で自組織の問題を

いかに解決すべきなのかということを考えていきました。

 

今回は、企業の不祥事を発生させる要因となる組織の中に内在する脆弱性とその対処法を学ぶ中で

自組織の問題をいかに解決すべきなのかということを考えていきました。

そんな、"会社を変える会議"について、実施の模様を綴ります。

 

 ■リスクマネジメントを通じて考える、ビジネスリーダーとしての役割

 

 ①企業経営に関する様々なリスクの理解

 ②自組織リスクの洗い出し

 ③リスク発生の構造と対処

 ③自組織のリスクチェックとその対策

 

 上記セッションを通じ 企業経営に関わる様々なリスクを理解することからこの会議は始まります(①)

 そして、それらリスクが何によってもたらされ、どう対処すべきなのかを考えるプロセスを通じ

 自組織リスクの棚卸と対策へつなげていきます。

 

 ②自組織リスクの洗い出し

  ・決めたことが守られない

  ・自分最適もしくは自部署最適となっている

  ・複雑な作業を単純化してしまう

  ・技術や注意事項をしっかりと継承、共有できていない

  ・会社の決定事項が伝わってこない

 

  など、複数の項目が挙がってきました。グループワークを通しこれらから予測されるリスクの影響規模や

  損失を考える中で自分たちの環境がいかに危険な状態であるのかが浮き彫りになった場面でした。

 

 ③リスク発生の構造と対処

  ケーススタディを通じ、事故や不祥事に至った経緯や原因を探ります。

  大事故や多くの被害が出た不祥事も、その背景やきっかけは決して特別なことばかりではありません。

  ②で見えてきた自組織の問題点が、日々蔑ろにされ積み重ねていく中で違った形の

  大きなリスクを生み出していきます。

  ケーススタディからその原因を探る中で、それは決して他人事ではないという危機感が

  受講生にも湧いている様子が伺えました。

  そしてまた、事象の背景には、自組織の風土やそこから生まれたものの見方・考え方が

  深く関わっている事に気付きます。

  起こりうるリスクを想定し、リスク発生時には瞬時に最善の判断ができるのだろうか・・・

  そんな問いかけをしながら更に危機感は強まります。

    

 ④自組織のリスクチェックとその対策

  実際に抱えている自組織のリスク要因、それらが招く事象は何なのか、どう対処すべきか

  という点について受講者それぞれが考えるセッションです。

  これら課題と施策を取り込み、自組織へ浸透させていくことこそ、ビジネスリーダーの役割となります。

  

  

今回のセッションを通じ、受講者それぞれが自組織の問題と向き合う機会となっていたように感じます。

このままではいけない、そう感じた彼らは、変えていかなくてはいけません。

でも、行動を変える為には、"考え方"を変え、"思い"を持つことが大切です。

  

これまでの考え方を変える事は、簡単なことではありません。

今回学んだ事を自分の中に取り込み、これまでよりも広い視野で、高い観点で

自社・自組織・自部署・自分を俯瞰できるか。 ここから、変化が生まれてくるはずです。

 

OBT協会が行っているOn the Business Trainingとは

"経営戦略としての人財育成"・"企業の競争力強化に向けた人財育成"を目的とした

"知的生産性向上"に向けたトレーニングであります。

単なる戦略や制度論を振りかざし、「きれいな絵を描くだけのコンサルタント」 或いは

現実の事業やビジネスと、全く無関係な領域で「研修にとって最適なやり方をオペレーションしている研修団体」とは全く異なる領域です。

 

組織の脆弱化や業績の悪化を発生させる人間の現実の"考え方や思考の変革"のためには

トレーニングの領域を非日常ではなく日常の、一般論でなく自社の固有課題をテーマにその解決を図るためのトレーニングです。

 

お問い合せはこちらから : OBT協会(お問い合わせフォーム) 

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