OBT 人財マガジン

2009.02.25 : VOL62 UPDATED

OBTカフェ

  • 組織再生の鍵は人財が握る

    全国から旅行ツアーが組まれ、海外からも多くの観光客が訪れるという
    人気の動物園――旭山動物園にもかつて存続を危ぶまれていた時期があった。

     

    94年、飼育動物が相次いで感染症に感染。
    その影響から、96年には年間入場者数が過去最低の26万人に。
    廃園間近とも言われていた"崖っぷち"の動物園の名を一躍有名にしたのが、
    動物の自然な生態が見られる「行動展示」である。

    入場者数の減少に頭を抱え始めたのは70年代後半頃から。
    大型レジャー施設やテーマパークに客足を奪われ、
    80年代にはすでに苦境の時代を迎えていた。

     

    「どうすれば動物の素晴らしさが伝わるのか」
    「動物園の存在意義とは何なのか」

     

    低迷する現状を打開するため若いスタッフを中心に新プロジェクトが組まれた。
    自由な発想と議論ができる環境の下、挙げられたこの時のアイディアこそが
    動物園存続の危機を救った「行動展示」の礎となっている。

     

    「お金があったらこんな動物園を作りたい」
    理想の動物園を作るために
    「お金がなくても今すぐできる」地道な活動

     

    ――飼育係が直接お客さんに動物の解説をする
    ワンポイントガイドも開始した。

     

    入場者数が過去最低を記録した翌年の97年に
    長年の夢であった行動展示をする施設作りにいよいよ着工、
    新施設が完成する度に、入場者数は増え続けていった。
    10年後の06年度には入場者数304万人を記録。
    同動物園の現在の人気ぶりは周知の事実である。

     

    3つの動物園の管理運営も手掛ける「横浜市緑の協会」理事長の橋本氏は
    今回のインタビューの中で「事業に携わる人がキーになる」と述べている。

    旭山動物園で新プロジェクトの責任者を務めたのは
    ほかでもない現園長の小菅氏であった。

    また「現場に発生している問題を知り、
    変化があるまで地道に取り組み続けることが大事」とも。
    旭山動物園の見事なまでの再生、復活劇は
    スタッフたちの発想力と地道な努力の賜物。

     

    橋本氏の話を伺ってこの成功事例がまず思い浮かんだ。