OBT 人財マガジン

2009.03.25 : VOL64 UPDATED

OBTカフェ

  • "止まらない"ユニクロ戦略 

    ユニクロが、また新たな動きに出た。
    ユニクロといえば、先月全37色のカラージーンズの販売を発表したばかりだが
    今度は990円のジーンズを販売しようというのだ。

     

    今回は、ユニクロ業態が直接手掛ける商品ではなく
    同社傘下の衣料店「ジーユー」が扱う商品とのことだが
    抜群の企画力や絶対的な知名度を持つユニクロが後ろ盾とあって
    早くもマスコミや消費者の関心を集めている。

     

    売り上げの目標は50万本。
    昨年11月から4ヵ月連続で前年実績を上回っている
    ユニクログループにとって
    超低価格ジーンズは、まさに起爆剤といえる。

     

    ジーユーの産地は中国であるが、
    素材の調達や生産のノウハウなどはユニクロ仕込み。
    価格以上の品質が期待できそうだ。
    (ユニクロ製品が"国産"であることを知り、今、とても驚いているが――)

     

    「低価格高品質」いうコンセプトで
    消費者のハートをがっちりつかんできたユニクロだが
    秋冬には新たな顧客層の拡大に乗り出す。
    世界的なファッションデザイナーのジル・サンダー氏が
    全商品の監修を務めるというのだ。
    ユニクロ側は多少の値上がりの可能性を示唆しつつも
    品質のグレードが上がることを確約。
    「安いだけではダメ」
    目の肥えた消費者たちを、
    高い付加価値が付いた新商品で迎え撃つ。

     

    消費者のニーズを先読みした独自の経営戦略は
    果たして今回も成功を収めるのか――。
    次々に打ち出される新たな展開と
    注目の新作から目が離せそうにない。