OBT 人財マガジン

2008.10.29 : VOL55 UPDATED

編集後記

  • 「思い」の持つ強さ

    「高邁な理想や高度な知識云々ということではなく、
    (社員に)どれだけモチベーション高く仕事に取り組んでもらう事ができるか」

    今回、「この人に聞く」にご登場いただいた井戸 潔 氏(株式会社損保ジャパン・システム
    ソリューション 代表取締役社長)の考えを象徴した言葉だと思う。

    同氏が語った話の内容はマネジメントの理論云々ではなく、
    終始、社員の方々への思いと、それに対するご自身の考え方がベースにあった。

    2005年、損保ジャパンのシステム部門との統合によって、
    「機能会社」へのステージを歩んだ一方で、プロパー社員の間に生まれた遠慮や葛藤。

    「我々が目指すのは、二つの組織が単に一つになることではなく、第三の組織をつくっていくこと」

    しかし、井戸氏が見ているのは、あくまで「SJS」という新しい価値である。

    プロパーと出向者を分け隔てなく実力で見ること、非日常を経験できる機会の創出...

    社員に対する思いから発動した一つ一つの試みの継続が、今、成果として結びつきつつある。

    成功に近道はない -頭ではわかっているものの、人も組織も、多くの場合は自らで可能性を狭めてしまい、立ち行かなくなってしまうものである。

    途中で諦めてしまうのも、成果に結びつけるのも紙一重。

    では、それは何によって決まるのか。

    それは、どれだけの「思い」で行動しているか、この違いによって規定されるのではないだろうか。

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