OBT 人財マガジン

2010.04.07 : VOL89 UPDATED

編集後記

  • 長寿企業研究

    長寿企業大国と言われる日本。
    日本には世界最古の企業(大阪にある「金剛組」創業 西暦578年)
    があり、また100年を超える企業は2万社とも言われています。


    今回からシリーズで始まった「この人に聞く」の新企画
    長寿企業特集【第一回】にお話を伺ったのは
    株式会社船橋屋 渡辺雅司社長。
    205年の伝統を持つ『くず餅』製造販売の八代目当主です。


    取材当日、インタビューの前に亀戸天神のすぐ横にある
    亀戸天神前本店へ案内されました。店舗は時代を感じさせる
    店構えで、とても落ち着きがあり歴史の重みを感じさせられます。


    取材は別館にてお伺いさせていただいたのですが、
    社長室に通していただき、笑顔で出迎えて下さった渡辺社長からは、
    若々しく、とても強いエネルギーを感じました。
    インタビューでは
    「これからの時代の変化に対応する会社をつくりたい」
    「何をしようかと毎日ワクワクしている」
    と楽しそうに語る一方で、
    「伝統を実践し続けることの重みを強く感じる」
    と重厚な口調で語って下さったのが印象的です。


    日本の長寿企業は「変化に敏感である」と言われています。


    幾度となく訪れてきた環境の変化を「機会」と見るか「脅威」と見るか・・・
    この分析を絶えず行い、伝統と革新との絶妙なバランスを取って行かな
    ければ生き残ってい行くこと出来ません。
    長寿企業こそ、創業時の精神や思い、また伝統を守りつつ、新しいことに
    慎重かつ大胆に、挑戦し続けることができた柔軟な企業なのでは
    ないでしょうか。
    また、変えてはいけない軸が明確だからこそ長きにわたり存続し得た
    のだと思います。


    大企業が倒産する時代になって来ました。


    会社が大きくなり過ぎて、創業時の思いが薄れ、全くの"別物"になってしまう
    ケースもあると思います。また、会社が大きくなった成功体験から抜けきれず
    保守的になってしまうケースもあると思います・・・


    後編では、ソフト部分である従業員満足に対する渡辺社長の社員へ熱い思い
    について伺いました。


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