OBT 人財マガジン

2010.07.14 : VOL95 UPDATED

編集後記

  • 自社の強みを一言で

    今回の取材は東京都浅草橋にあります、人形の久月様に伺いました。


    東京の人形問屋の約70%以上がこの浅草橋・柳橋に集まり、季節になると全国から
    多くの人がお訪れるそうです。


    この激戦区にあって、創業以来175年間本業の人形一つに長年注力し、業界トップ
    のブランドとなられた人形の製造卸問屋の久月様は、一貫して「うちは人形屋だ」の
    考えのもと、適正規模で経営をしてきたと語って下さいました。


    それには「やるべきこと」と「やらないこと」を明確にされていました。それは「人形」
    という軸をぶらさないこと。まさに事業戦略の要諦であります「やらないこと」を明確に
    するというセオリー通りの経営を追求しておられます。


    久月様の店舗には、様々な人形が飾られています。
    日本人形(節句人形)はもちろん、博多人形、フランス人形、ぬいぐるみまで。お話を
    伺うと「うちは人形屋ですから、人形なら何でも置いています」とおっしゃっていました。
    (ぬいぐるみは、外国人客に人気があるそうです)


    さまざまなものが変化している時代、顧客の要望も多様化します。
    その要望に全力で応えるか。もしくは、違った要望の芽を見つけ出し、新しいことに
    挑戦するか・・・。
    将来に向けての歩み方は、企業によって様々だとは思います。しかし、すべからく
    軸があってこそ。自身の強み・弱みをよく理解する必要があるのだと思いました。
    また、今回のインタビューで『自社の強みを一言で表せる』思いの強さを感じました。

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