OBT 人財マガジン

2012.05.09 : VOL139 UPDATED

編集後記

  • 改革成功の鍵とは

    ここ数年、日本だけに留まらず、世界経済規模で転換期という言葉をよく耳にする。
    その為、『改革・変革』を理念に掲げ、新風を送り込もうとする企業も増えている。
    しかし、それは実際に行動に移せているのだろうか...。


    今回の人財マガジンでは、"この人に聞く"で三重県松阪市の松坂市長に、
    そして"人が育つを考察する"では三鷹高校元校長に『改革』について
    お話をお伺いした。


    進めている改革の内容は違えど、両者に共通していることは
    現場の人達を活性化することであった。


    例えば、いくら経営トップが"改革"と叫んでも、実際に行動するのは
    現場にいる社員である。その社員のモチベーションを上げずして
    一方的に会社を変えていくことは出来ない。


    なぜなら、改革を遂行するには"痛み"を伴うからである。
    今までの馴れたやり方、考え方を大幅に変えなくては行けない。
    決して、小手先の組み換えでは成し得ない。
    皆が一致団結をして、同じ方向に向かって進んで行くことが重要となる。


    つまり、改革の前に社員一人一人の自己改革が必要となるのだ。


    改革をする際、経営トップがすること。
    それは社員一人一人に現状を理解させ、自らに今の状況を考えさせる。
    そして、危機感を持ってもらうことなのかもしれない。


    政治でも全く一緒である。
    改革を通じて、実際に痛手を被るのは、我々国民である。
    しかし、その国民の目線を将来に向けさせ、いかに奮い立たせることが出来るかで
    今現在の痛みを飲み込み、未来へ向けての一歩を踏み出すことが出来る。


    世界の転換期。今の政治不信に陥っている日本で、どう世界立ち向かうのか...。


    もしかしたら、国のトップに統率力を求めるより、
    自らが自己改革をし、立ちあがった方が早いかもしれない。


    今回の松阪市長、土肥元校長のお話をお伺いし、思いの強さ・使命感の強さは
    人の心を動かすということを改めて感じた。

                                            OBT協会 菅原加良子

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