OBT 人財マガジン

2012.07.11 : VOL143 UPDATED

編集後記

  • 働きたい会社とは

    今春卒業した大学生の就職率は93.6%で4年ぶりに改善されたという。
    文科省は、東日本大震災後の厳しい雇用情勢の中で、大企業に就職希望が
    偏りがちだった学生が中小企業にも目を向け、ミスマッチの解消が進んだのが
    要因と見ている。


    しかしながら、まだまだ安定や、処遇の良さから大企業を希望する学生は多い。
    また、一方で採用する側の中小企業でも「うちは、 大企業が採用しなかった
    学生しか採用できないという」前提に立ち、採用に消極的な企業も意外と多い。


    今回お話を伺った、日本レーザーさんも、以前はなかなか人財が
    集まらなかったというが、会社のあり方を変え、それがメディアで紹介されるように
    なってからは、会社の考え方に感銘を受けた人財が、よく会社見学に
    来るようになったという。


    要は、学生側も自分の将来やりたいこと、なりたいものがはっきりしていないことが多く、
    "分からないなら、とりあえず大手に入っておけば安心"という安易な考えで、
    大手企業に流れているケースが多いのだ。


    日本の企業には様々な素晴らしい技術、考え方を持った企業がたくさんある。
    しかし、それを内に秘めていても、人は集まらない。


    OBT協会では、企業で差別化できるのは、唯一人財のみと考えている。
    企業に入ってから、人を育てるのは当たり前であるが、元々志の高い人財を獲得
    すれば、さらに伸びる可能性がある。
    その為には、人財が集まる環境を作ることが企業に取って、最も重要になるのだ。


    "会社は誰のものなのか"


    日本レーザーの近藤社長は「会社は社員のものであり、お客様のものである」
    と話してくださいました。


    "会社は自分(私たち)のものである"と考えられる人財が多くいる会社は強い。
    会社の為(自分の為)に一生懸命に動けるからである。


    今回の近藤社長のお話を伺って、企業側が意図して
    人財のモチベーションを上げる取り組みをすること、
    そして、それらを発信し、よりよい人財を集めることの必要性を改めて感じた。


                                                  OBT協会 菅原加良子

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