OBT 人財マガジン
2006.03.30 : VOL UPDATED
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【人財教育現場で思うこと】① 長い間、人財教育や組織変革、企業風土の革新等に関わってきてつくづく思うことがある。 
 多くの企業で研修や教育が行われているが、表向きのねらいや目的はあるものの、本質的に一体"何のために""何を目指して"お金をかけて教育を行っているのかということが全く見えてこない。新入社員の入社時、管理職への昇格時等セレモニー的に行われる教育、中堅社員や女性社員に対してマンネリを防ぐために行われる意識づけ的教育そしてややスキル的な内容となる営業マン教育、マナー教育等が主流である。 受講することに全く動機づいていない参加者、参加者の反応に非常に気を使う事務局、一律的に提供される画一的な教育の中身や資料、マニュアルやシナリオに沿ってオウム返し的にオペレーションを行う研修講師、教育現場に顔を出すことも無く教育や育成に全く関心を示さない経営層等々。 
 受講期間が終了するとそこで全てが終わってしまい、残る記憶は久方ぶりの同期との再会や懇親会での酩酊の思い出、そして研修アンケートによる教育内容と研修講師の良し悪しの判断等々・・・。これが、未だ多くの企業の教育現場で日常的に見受けられる光景であろう。 
 少なくても、人材開発や組織変革等のプロを自任している我々からすると、これで本当に人財が育つのだろうかという大きな疑問が残るところである。この手の企業にかぎって"研修なんて役に立たない"といった類の話や認識が蔓延しており、事務局ですらその有効性を考えることなく、単なる過去からのやり方の踏襲であったり、毎年その時期が来ると儀礼的に行っているだけというパターンに陥っている。 また、多少目先を変えようと流行の輸入物の教育商品に飛びついたり、経営幹部から"この階層にこの手の教育を"といった思いつきの指示が出ると各教育団体のパンフレットを集めて検討するといったレベルである。 自社の教育体系作りにしても自社のユニバーシティ構想にしても、単に表紙に"体系とかユニバーシティ"という新しい標語がついただけで、内容は単に"階層別""職種別"に雑多なメニューがテンコ盛りになっているだけである。 そこには少しも"人財育成のための人財教育に対する戦略や方針が存在せず"、その場しのぎの状況対応的なやり方を続けているだけである。 このようにユーザー企業自らが"教育の実効が上がらない""人財が育たない"方策をとっているといえる。 
 *続きはこちらにどうぞ。 
 【人財教育現場で思うこと】②

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 ――食と向き合うことで見えてきた商業家としてしての道
- 「思い」をぶつけ、賛同者を得るプロセスがリーダーを育て、職場を変える
- トレーニングで"思い"は醸成できるのか?
- 第四回【仕事を極めた人の成長プロセス-後編】
 教育とは、生徒の能力を引き出すこと
- 第四回【仕事を極めた人の成長プロセス-前編】
 "伝説の教師"の国語の授業
- 社会問題の真っ向から立ち向かう企業!
- ソーシャル・イノベーションから見る事業の在り方
- 第三回【仕事を極めた人の成長プロセス-後編】私は"たいたいばあさん"なんです
- 第三回【仕事を極めた人の成長プロセス-前編】
 歌は歌詞を理解していないと上手く歌えない
- ゆで蛙になる前に -かつての成功は未来永劫続かない-













