OBT 人財マガジン

2006.11.29 : VOL12 UPDATED

人が育つを考察する

  • 「可能性に気づく」ということ ①

    前回の現場ドキュメントで「女性が今よりももっと活躍できる環境を実現するため」に具体的な取り組みをしている企業で実施された、ワークショップ(第1回)をご紹介しました。

    ところで、以下のような現状をみなさんはご存知でしょうか。

    1)第1子出産を期に、女性の約7割が離職

    2)未就業であるが、就業を希望している女性(25~54歳)の数は、2005年時点で約245万人。多くは子育て中又は、子育て後の女性

    3)女性の(30~59歳)の労働人口は、直近(2005年)で1762万人となっているが、労働市場の参加が進まなければ、2015年には110万人減少

    このような現状から、政府の「再チャレンジ支援策」では、『女性の再チャレンジにより、2015年に女性の労働人口を25万人増(2005年比)』にすることを目標としています。

    実際、私共がお手伝いをさせていただいている様々な企業様でも、プロジェクトの対象となる受講者の役職が上がるほど、女性にお会いする機会は少なくなります。

    結婚・出産を経て、仕事に復帰できる環境がまだまだ整っていない、ということも言えるかもしれませんが、今回のワークショップを通じて強く感じたのは、「女性である私たちが、多くの可能性にチャレンジする前に、自分の生き方を無意識のうちに制限しているのかもしれない」という事でした。

    女性が「今よりももっと活躍するための変革案」を提案するということは、制度や組織というハード面の変革のみを行うことではありません。
    「自分の可能性に気づいてもらうこと」―それが、女性が生き生きと活躍するための、スタートではないでしょうか。
                                                 
    On the Business Training 協会  伊藤 みづほ


    *続きは後編でどうぞ。
      「可能性に気づく」ということ ②