OBT 「経営課題」と「人財に関わる課題」の同時解決

RSSボタン

2016.02.05 : UPDATED

経営リーダーの育ち方

生まれながらにリーダーとしての素質をもっている、という人も稀にはいるだろう。
しかし、多くの人がさまざまな経験をしながら、リーダーとしての条件を備えるよう、
それなりの器量をもてるように、育っていく。

その育ち方のヒントが、優れたリーダーの育ち方にもつながっている。

優れたリーダーとして大きく育った人々を観察すると、3つの条件を兼ね備えた人が多い。


まず第①の条件は、「思い或いは志の高さ」である。


何を人生で達成したいのか、仕事を通じて何を実現したいのか等について
目的を高くもつ。目線の高さは、志がもたらしてくれるものである。
その高い目線が、自己修練の契機を次々とつくりだしていく。


第②の条件は、「仕事の場の経験の総体」である。


それも、若い頃に経験する仕事の場の大きさである。
大きな仕事の場では、幅広くさまざまな状況に対応する必要が出てくる。
大きなスケールでものを考えざるを得なくなる。そして、大きな仕事の場には、
深い悩みとぎりぎりの決断を迫る状況がある。
それはしばしば、大変な難しい決断となるものである。
こうした大きな仕事の場の経験の総体が、人が育つための士壌と肥料になっている。
 (育つために、制度化するということが大事である)


第③の条件は、「考え方の深さと広さ」である。


考え方とは、人間というのは、さまざまな刺激を受けて、
その人なりの考え方が出来上がってくる。

読書から受ける刺激でもいい。生身の人間との交流を通じて内省的に
自らに思いをはせる刺激でもいい。その思索のスケールと深さが大切なのである。
 
小さい事を考えている人は、小さく育つ。内省的な思索を大きな場で深くもつ人は、
大きな事を考え、大きく育つ。人は、思索の場の深さとそこでものを考える
スケールの大きさに応じて、育ち方が異なる。
 
深い思索の場をもつように努力している人は、その考えるプロセスから
物事の道理を自分で発見していく。

経営について、人間行動について、社会の動きについて、
よきリーダーは自分なりの考えをもっているのが普通である。
だから、納得性が高い。
 
つまり、人は、
「思いや志の高さに応じて」
「経験した仕事の場の大きさに応じて」
「考え方の大きさや深さに応じて」育ち方が決まる。



今回の「opinion」に関連する事例・知見

株式会社東急コミュニティー
人事部企画課・TCビジネスカレッジ
伊藤憲治さん

難易度の高い問題への対応を迫られる仕事経験が人を成長させる

メーカーズシャツ鎌倉株式会社
取締役会長 貞末 良雄さん

目先の利に走らない“非合理な発想”が顧客を創造する

【人財マガジン―経営人語】 OBT協会代表 及川 昭

いまこそ必要となるリーダーとしての指導力


OBT協会 専門家への個別相談
<前の記事 次の記事>